手術ぜずにイボをなくす凍結療法「クールリニューアル」
- 2025年3月27日
- 治療
こんにちは、半田なのはな動物病院です。
今日は手術せずにイボの管理ができるクールリニューアルについて紹介をしていきます。
Before After
高齢になってくると、わんちゃんやねこちゃんの体のあちこちにイボ(皮膚腫瘍)ができてきます。
「小さいから様子を見ているけれど、だんだん大きくなってきた」
「膿んでじゅくじゅくになる前にどうにかしたい」
「高齢で麻酔が心配だから手術は避けたい」
こんなお悩み、飼い主さまからよくご相談を受けます。
特に高齢の子や持病のある子では、全身麻酔をかける外科手術がリスクになることもあります。
そんな時にご提案できるのが、クールリニューアルという冷却処置です。
クールリニューアルは、できもの部分だけを局所的に冷却することで、できもの自体を小さくしていく凍結療法(冷却処置)です。病変部に不燃性の液化ガス(冷却温度:-70℃)を吹きかけ、病変組織の細胞を-20℃以下で凍結・壊死させるという治療法です。
処置後、2〜3週間ほどで表面がかさぶたのようになり、自然と剥がれ落ちて小さくなっていきます。処置自体は1回で済む場合もありますが、1cm程度のできもので約1〜2回程度冷却処置が必要となります。
比較的大きなできものは複数回に分けて徐々にサイズを減らしていきます。最終的には皮膚と同じ高さになり、見た目にもわからないほどキレイに仕上がります。
この処置が適応となるのは、主に良性腫瘍(イボなど)です。
たとえば以下のようなケースが対象になります
・良性の皮膚のできもの
・触っても痛がらず、自壊していない(排膿や出血を伴っていない)もの
・小型〜中型サイズのもの
※悪性の腫瘍(根っこが皮膚深くまで伸びているもの)や、皮膚の下に埋もれている腫瘍には適応できないことがあります。その場合は外科手術など、他の治療方法をご提案させていただく場合があります。
メリット
・無麻酔での処置することができ、体力のない高齢の子や麻酔リスクが高い子でも安心して受けられます。
・切らない治療なので、外科手術のような大きな傷ができることはなく、処置後の回復も早く、痛みも少なめです。
・処置時間が短く、診察時にその場で処置を行うこともできます。
・外科手術に比べ、麻酔や入院が不要なため、比較的安価に実施できます。
デメリット(注意点)
・処置時に冷たさで驚く子もいますが、基本的に麻酔なしで行えます。嫌がる子には局所麻酔を併用することもあります。
・悪性の腫瘍には根治的な効果が期待できないため、外科的切除が必要になることがあります。
・周囲の毛を刈る必要があり、見た目が一時的に変わります。
・大きさによっては、1回で完結せず、何回か通ってもらう必要があります。
・数が多い場合は、半日預かり、または別日での対応になることがあります。
・すでに自壊している(膿が出ている、出血している)ものは、適応外になる場合があり、その場合は外科手術をご案内する可能性があります。
・費用はできものの大きさや数によって変動します。
イボやできものは、1つできると他にもぽつぽつと増えてくることがよくあります。
放っておくと、大きくなってしまい管理が大変になったり、出血や感染の原因になることもあります。ひどくなる前に、ぜひ早めの対処をおすすめします。
クールリニューアルは、特に高齢で麻酔がかけにくい子や、体力に不安のある子には大きなメリットのある治療方法です。
「手術はちょっと心配だけど、できものを取りたい…」とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談くださいね。